ロイヤルホストやセブンイレブンなど24時間営業に窮する企業が、24時間営業を見直す方向で検討を始めている。まあ、海外と比べてサービスメニューの多いコンビニエンスストアや、品質の高いファミリーレストランを現在の価格帯で維持していくことが難しくなってきているのだと思う。
個人的な意見を言うと、24時間営業はやめないでほしいと思っている。
主に文化的な側面が強いのだが、たとえば中学生になった頃、休みの前日に夜ふかしをしてラジオを聞いて、ちょっと退屈だからコンビニにふらりと行って、みたいなことを良くしていた。なんかとても大人になった気がして楽しかったことを覚えている。最近の中学生は夜中にコンビニとかには行かないのかもしれないが、そういう感覚がなくなってしまうのはちょっとさみしい。
小沢健二の曲『昨日と今日』の一節に「昨日と今日がくっついている世界で」というのがある。24時間営業が普通になっていた80年代中盤以降の世界を表現している名フレーズだと思う。
夜中に仕事をしている人も多くいて、ちょっと息抜きにコンビニにということもあるだろう。ノートパソコンを持って、深夜のファミレスで集中して仕事をするなんてこともスタートアップ業界などではよくあることだ。そのような人たちの憩いのオアシスとしての深夜営業のコンビニやファミレスはなくならないでほしいなと切に思う。国や都市の活力であってほしいという願いに近いのかもしれない。
とはいえ時代は変わった。働き方改革、夜遊びをしない若者、そもそもインターネットで何でも宅配してもらえるので外に出ない生き方が可能になってきている、などなど20年強で変わってきたものはたくさんあるように思う。アマゾンで日用品も買えるし、むしろ外にはなるべく出ないというほうが、今っぽいのかもしれない。
経済的な面から考えたときに、一定の需要があれば提供価格を大幅に見直して継続するということも検討しうるのではないだろうか。今の日本は他の先進国と比べ安全で生活コストが安い国に分類される。そのことは生活する者としては非常に喜ばしいことなのだが、経済的な側面からしたら客単価が上がらないと事業の継続が難しくなっていくという負の側面をはらんでいる。ぜひ企業には深夜営業の付加価値の対価をどのように回収するのかという方向性で考えてみてもらえると嬉しい。
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