Q: 今日は定例のミーティングの設計についてお話を聴かせてください。後半でよく使ってるミーティング用のアジェンダドキュメントのご紹介もあるとのことで、そちらもよろしくお願いします。
はい、よろしくお願いします。
Q: 技術顧問とかコンサルティングの案件での定例のミーティングがとても多いと聞いたんですが、通常はどのくらいやっているんですか?
基本的にはお客様との取り組みが始まると、一定のサイクルで定例のミーティングを置かせてもらうようにしてるのですね。そのミーティングを軸にしてペースを作りたいというのが目的です。たいてい週1ペースでセットさせていただくことが多いです。もしテーマが複数になる場合はテーマごとに週1回時間をいただく場合もありますし、週1の枠内で2テーマのお話をすることもあります。
なので、質問に戻るとどのくらいやってるかは、その期間に契約していただいてるお客様とその中で課題として取り組むテーマとその規模による感じです。ちなみに今カレンダーを数えてみたら、今週の定例のミーティングの数はちょうど20個でした。社内外のもの含めて。
Q: まあまあ、多いですよね?
そうですね、でもこれでも意識してだいぶ減らしたんですけどね。
Q: 1回の時間はどのくらい取るんですか?
お客様とのメインの週1定例は基本的には1時間いただくようにしてます。それ以外のサブトピックのものや、主に社内やパートナーさんとの軽い進捗確認のものについては30分とっておいて話すべきことが終わったら早めに切り上げるようにしてます。
Q: そうなんですね。それだけミーティングの数が多いと話の内容がこんがらがったりしませんか?
何もしないとそうなりそうなんで、基本的にミーティングメモをちゃんと取るようにしています。1定例1Google documentみたいな感じで、定例ミーティングのマスタードキュメントをちゃんと作るようにしてまして。
ちょっとそれについて紹介をさせてください。
Q:ありがとうございます。よろしくお願いします。
見た感じはこんなようなフォーマットなんですね。
Google docでTemplateを作ってて、1つ定例を設定すると1つTemplateからドキュメントを起こします。
テンプレートのリンクも共有しておきますね。
Q:ありがとうございます。フォーマットとしてはとてもシンプルですね。
いろいろ試して行った結果これが今のところ一番しっくりいってる感じです。あまり、複雑にしすぎても使い方が難しくなってしまうので。
Q: ちなみにSTKBというのはどのような意味ですか?
SliceTone Knowledge Baseの略で、いろいろなテンプレートやエンジニア組織/プロダクト組織で考えていかないとならないことをまとめて公開しています。まだあまり整えられてないのですが、こちらでも順次紹介していきたいと思います。
Q: そうなんですね、それは楽しみです。ではこちらのミーティングメモについて、少し使い方も解説をお願いできますか?
はい。まず一番上のところは関係するお客様やチームの名称を入れます。どこの案件の話だったか分かりやすくするためですね。その下のタイトルも同じくなんの案件だったかを特定するためです。ファイルのタイトルはたいていこの2つを繋ぎ合わせたものにしてます。
その下のセクションSettings/Refarence Materialsは必要な情報と、関係する重要ファイルのリンクを貼り付けておく場所です。
例えば参加者と所属部署などはSettingsにまとめておきます。chat系のツールや連絡手段なんかもこちらにまとめておきます。
Refarence Materialsには関連する重要書類をリンクしておきます。どこに何を書いたかを忘れてしまいがちなので、基本お客様単位で起点となるドキュメントは1つにしておきたいなと思ってるんですね。なのでアジェンダドキュメントを起点ドキュメントにして、派生したドキュメントで重要なドキュメント、マスタードキュメントと呼んでいますがそういうものは全てリンクを貼っておくようにしてます。
その下に、毎回のメモのテンプレートが置いてあります。毎回のアジェンダを書くときはこのテンプレートをコピーしてアジェンダを記載していきます。
ここまでが、ユーティリティ部分です。
Q: 情報が集約されるのが良いですね。テンプレートの中にさらにテンプレートがあったりして、上手く使うとミーティングの準備の効率が上がりそうですね。
はい、まさに
の2つを意識しています。
Q: 毎回のアジェンダのテンプレートはどのような構成になっているのですか?
下記のような構成になっています
Top of Mindは参加者皆さんに書いてもらうようにしてるのですが、皆さんの現在注力してることや気になってることなどの優先度の高いことを書いてもらっています。主にミーティング中の発表者にならない方に気になってることを書いておいてもらうことで、ミーティングがその方に有意義になるように気になってることが解決するような舵取りをしていきます。
Regular Updateは毎週確認する事項をなるべくシンプルに記載するセクションです。ここを読んだら進捗がわかるような感じにするとミーティングの時間が効率的に使えます。毎回確認するもののアイテムが固定である場合はTemplateの方にその構造を書いてしまいます。
Discussion Topicsはその日集中して議論したいことについて、起案する方が記載してそれに対してディスカッションの時間をとります。決めたいこと、その日たどり着きたいゴールなどが書かれていると分かりやすくなります。
最後のNext Actionはこのミーティング以降、次回までにやってくることを確認するためのセクションです。Discussion Topicsの単位でもNext Actionが出ることがあるのでその粒度で書いても良いですし、全体を通してのNext Actionがあれば書いておくと忘れずに済みます。
Q: 解説ありがとうございます。確かにこのような形で構造化されていると効率がとてもよくなりそうですね。
あとはちょっとした使い方のコツですが、1ドキュメント1定例にしてるのは、前回の会話内容を振り返る時にすぐに見られるようにするためです。1回1ドキュメントを議事録として起こす厳かなスタイルをとっている会社もあると思いますが、前回議事の確認のために別ファイルを探しに行くのはちょっと面倒だなと思って1ファイルに連続記載していく形をとっています。
細かいことですが、新しいものを上に書いていくというのも効率重視であるがためです。毎回その日の議論のために一番下を見にいくのはめんどくさいですよね。
Q: 細かいところの効率性も重視しているのですね。
元々、このフォーマットはメルカリで働いていた時に使ってたものが原型になってるんです。メルカリでも定例ミーティングをファシリテートすることが多かったので、各ミーティングのコンテキストをメンバーが理解しやすくするためにこのような形式をとっていました。僕だけではなく会社全体がそのような文化が根付いていたので働いている期間でその辺が体に染み付いてしまった感じです。
Q: メルカリのカルチャーがこんなところにも受け継がれているんですね。
最後にもう一つ使い勝手で重要なのは、定例のミーティングのカレンダーと関係者が使うslack channelの一番上にこのドキュメントのリンクを貼っておくということです。
Google Driveは検索もまあ悪くないのですが、たまに見つからなくなることがあるんですね。基本ミーティングスケジュールはカレンダーベースで確認するので、前日に明日のミーティングを確認するとか直前に次のミーティングの内容を確認するとかがやりやすくなるのでおすすめです。slack channelも関係する人とのやりとりでおとづれる場所なので、関係する主要なドキュメントのリンクがあると結構便利なんですよ。
Q: 色々と参考になるお話しありがとうございます。
テンプレートは公開しておきますので、よかったら参考にしてみてください。
Q: ありがとうございます。
ありがとうございました。
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