最近、コーチングをするときによく話をする「理想を定義する」という話を書いてみたいと思います。
自分の長期的なキャリアを考えたり、転職や異動など何か進路を考えたりする時、自分の進むべき道を何かを決め手にして決断をしないとならないことって多数あります。
そういう場面で「何かしないと!」と変に焦ってしまったり、これから自分がどうするべきかの考えがまとまらなかったり、なんとなく自分がもどかしいような気持ちになる「モヤモヤ期」はどんな人でもあることだと思います。誰しも先のことなんてわからないので、そんな風に悩みながら生きているものではないでしょうか。
モヤモヤ期に入ってしまうと悩みすぎて自分がよくわからなくなってしまったりはするものですが、冷静に考えてみると、「決断するために検討しないとならない要素が多数あって整理がつけられない」ということだったりすることも多いです。
例えば、パッと思いつくわかりやすい事例は「損得計算」だと思います。どっちの道に進むのが自分にとって得なのだろうか?と迷う時、検討しないとならない項目が多すぎて(例えば家庭と仕事の両立、給料、将来性、人間関係などなど思いつくだけでもどんどん出てきますね)、全てがベストな状態の選択肢なんてなくって、結論が出せないなんてことは誰しも経験があるのではないでしょうか。
「理想」が必要になるとき
なんだかんだ言ってそんな時に、決断の決め手となるのは「自分の理想に近づけるのか」だったり、「その人の理想に共感できるのか」であることが、僕は経験上多かったように思います。
この場合の「理想」はVisionという言葉に置き換えてみるとしっくり行くかもしれません。
自分が何かを決断するとき迷ったら、それは自分の理想に近づいているのか?と自分に問うてみることで何かが見えることもあります。進んだ先に理想の自分に近づけているというイメージが持てれば、その道に進むことに対して背中を押される気持ちになれるものです。
転職や部署異動の誘いを受けたとき、その会社や新しい上司の考え方やVisionに自分は共感ができるのか?それに参画することが自分の理想に近づくことができるのか?と自分に問うてみることも考えの整理の助けになることが多いです。
自分で何かの進路を決める際に、自分の理想に近づけるのかと考えてみると、答えが出ることもあるのではないかと思います。すぐに答えが出なくても、自分か何を重要に考えているかを考えるきっかけにはなるのではないかと思います。
誰かと何かを一緒にやる時、相手の理想に共感して一緒に何かやれればうまくいく可能性も高まりますし、その活動の先に自分の理想が近づいてる状態があるのかを知ることもできます。自分の理想を定義しておくことで何かを考えるときに照らし合わして考える材料になります。
自分の理想を考えて、定義する
普通に生活していると理想を想像することってあまりないと思います。意識していないとあまり考えるものではないと思いますし、そう考えて初めて自分の理想ってなんだろう?と考える人も多いかもしれません。何かに悩んだタイミングでも良いですが、「自分にとっての理想とは?」というのを考えてみることは色々と役に立つことが多いのでおすすめです。現実とのギャップが大きすぎて気が滅入るかもしれませんが、考えるのは無料ですし何かの機会に一回ぜひやってみてもらいたいと思います。そして、せっかく考えたら、忘れないように何かにメモをしておきましょう。
「理想」というとふわっとしたものを想像すると思うのですが、出来る限り「自分はどうしたいのか?どういう状況を作りたいのか?」を具体的に定義しておくのが僕のおすすめです。
こう書くとますます会社や組織のVisionやRoadmapに近くなってきますが、理想をできるだけ詳細に考えておくことで、取れる手段がより具体的になりそこに到達できる確率は上がっていくと僕は思っています。
理想は変わる。定期的に確認とアップデートを。
そうやって決めた決断も定期的に見直すことは大事だと思います。なぜならば、「理想」は時折変わるものだからです。
自分の理想についてたまに考えてみると、状況や環境の変化によって変わってるなと感じることがあります。自分のことでありながら、考える時間を取らないと気がつかないことがほとんどです。幸せなケースとして、より良いペースで自己実現できているが故に、より欲深くなるなんてこともよくあります。そんな上方修正的な理想のアップデートであればすぐに行うべきでしょう。
自分のことでも気がつかないのですから、人の理想に追従していく場合はなおのこと確認が必要です。その人の理想が変わってしまっていないか?自分の理想とその人の理想がズレてきていないか?
じっくり話をして、違ってしまっていたら離れることも考えてみても良いのではないでしょうか。あなたには自分の理想があり、時間は限られているものだからです。
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