子育て

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雑記


息子を連れて出歩くようになってから、いろんな人に話しかけられるようになった。可愛いねーとか何ヶ月ですか?とか。おかげで一期一会の心地良さを体感し、柄にもなく社交的になった。

単純に、赤ちゃんは小さくて可愛いから思わず話しかけてしまうのだと当初は思っていたのだが、それだけでもないのかも。

話しかけてくるのは大抵年配の方で、おそらくご自身も子育て経験のある方。私の息子を見つめながら、遠い日の愛しい我が子を重ねているようだ。

何の根拠もないけれど、みんなそんな顔をしているのだ。懐かしい、愛しい、とても純粋な心からの笑顔で息子に話しかけてくれる。

 

家にこんなに可愛い子がいつもいるなんて羨ましいとも言われた。

 

それは羨望というより憧憬。

 

その人は思い出している。赤ちゃんの一挙手一投足にキュンキュンしたあの頃を。ミルクの匂いや柔らかで温かな抱き心地を。

 

癒してくれてありがとうと言わんばかりに我が息子に別れを告げる名もなき人たち。

私は偉そうにこう思う。

ああ、今日も幸せのおすそ分けをしました

 

あなたのあの頃に~私は立っているのかな?(夜空ノムコウ風)

いくら社交的になったとはいえ、こう歌いながら去るのは憚られたのでここに記しておく←

 

いつか憧憬に変わるこの幸せな瞬間を一時たりとも逃さぬよう、味わい尽くそう。

 

 




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