YOGA
生きていると、うまくいかないことはたくさんあります。
子どもの頃は、夢や希望に向かって突き進むことを推奨され
大人になると適正や能力に応じて諦めることを余儀なくされ
その他、思いも寄らぬことが身に降り掛かり、希望を断念することもありますよね。
私自身も、振り返ればたくさんのことを諦めてきたなあと思うのですが、諦めたからこそ今の自分があるとも思います。
と、言いますのも。
「諦める」という言葉。
「諦」には本来、「つまびらかにする」「あきらかにする」という意味があり、仏教では悟りに向かう重要なキーワードだそう。
真理を観察し明らかにして、そこから執着を手離すこととかこだわりを捨てることに繋がっていくのですね。
「諦める」は、断念するとか希望を捨てるというネガティブな意味で使われることが多いですが、本来はポジティブで理知的な行いであることがわかります。
つまり、何か難しい問題にぶつかったとき、単にくじけるのではなく、真理を見つめて理にかなった選択をすることが諦めることなのです。
ここで再び自分のことを振り返ると、単にくじけたときは特に良いことは起らず
正式に諦めたときは次の世界が広がっていたように思います。
私が「素敵な大人だなあ」と思う人は皆、諦めるのが上手な気がします。
自分に執着せずやるべきことを淡々と行い、無駄に悩まず努力はする。
素敵な大人になりたいな。
ヨガの練習は成熟した大人になる練習にもなると思います。
自分の身体を観察しつまびらかにし適切な行いをする。
レッスンで言う「無理しないでね」ってホントはそういうこと。
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