アート
こんにちは🌸
Shibuya Reportです!
今日はBunkamuraで開催中のミロ展についてレポート✨
先日、ミロ展を展を見に行って来たハチ子がお送りします!
長いので、前半・後半に分けてお送りするミロ展レポート。
前編である今回は予備知識編です!
スペインのバルセロナで生まれた大芸術家、ジュアン・ミロ。
名前を聞いたことがある人も多いのでは?
ピカソやダリと並び称される現代スペインの巨匠・ミロですが、日本と深い関わりがあったことはあまり知られていません。
今回はミロ×日本に特化した約130点の作品と資料が集結。中には半世紀ぶりに来日した作品や、ミロ所蔵の日本の民芸品も。
記事を読んで気になった方はいますぐ予約を!あと少しで閉幕してしまいますよ〜💦
ジョアン・ミロはスペイン・バルセロナ出身の画家。18歳の頃に病気で療養していた際、滞在していた村の環境に影響を受け、画家を志すようになったといいます。
バルセロナの美術学校で絵画を学び、その後渡ったパリではピカソをはじめとした芸術家との交流もあったといいます。
10代で画家になることを決意したミロですが、その後はバルセロナ、パリ、マリョルカ島など複数の拠点を持ち作品の制作を続け、90歳で死去するまで多くの作品を残しました。
パブリックアートの制作にもいそしみ、バルセロナの街にはミロが製作したアートが点在しています。出身地であるバルセロナ・ムンジュイックの丘には、彼の名前を冠した「ミロ美術館」があり、バルセロナを代表する芸術家の一人として知られています。
ミロ作品は初期・中期・後期と大きく作風が変わっていくので、一言では語れないのがミロの奥深いところだと思います。
初期は「農園 (1921-1922)」「ムンロッチ村と教会 (1919)」などが有名ですが、これは病気で療養していた時に見た風景などを細密に描写した「細密主義」の時代のもの。土色を多用し、木の葉っぱや建物のひび割れなどをも緻密に描いた作品は、中期以降のミロの作品とは全く違った作風で、同じ人が書いたものとは思えないですね。
この頃は浮世絵に非常に関心を持っていたというミロ。来日したのは晩年、70代になってからでしたが、日本に興味を持ったのはだいぶ初期の頃だったんですね。
中期は「シュルレアリスム」=超現実(実際にはありえないこと)を表現する時代。「アルルカンのカーニバル( 1924 ‐ 1925)」が代表的な作品です。
シュルレアリスムの代表的な画家として、ミロと親交の深かったダリが挙げられます。時計が溶けたように垂れ下がっているモチーフが印象的な《記憶の固執》(1931年)は、美術に詳しくない人でも一度は見たことがあるのではないでしょうか。
ちなみに、現代よく使われる「シュール」という言葉の語源は「シュルレアリスム」で、超現実主義的な様子や現実離れしたさまをいう言葉なんだそう。今初めて知りました(笑)
シュルレアリスムってこんな感じ↓
中期のミロは絵が全く売れず貧困を極めていたそう。食べ物も十分に得られず、栄養失調からくる幻覚さえも絵画の原案にしていました。
中期の後半になってくると、今までとは一線を画す不気味な作品を制作するようになります。背景には1936年から始まったスペイン内戦があり、戦う人々、何もできない無力さや虚無などを作品に反映させていきました。
1939年からは第二次世界大戦が勃発。作風はさらに暗くなっていくと思いきや、疎開先で自らを見つめ直したミロは、天体を象徴したモチーフを中心とし周りに女性、鳥、月などを多く描いた人気作「星座シリーズ」の制作を始めます。
1945年にはニューヨークの画廊で星座シリーズの展示会がおこなわれ、ヨーロッパのみならず世界的に評価される芸術家になったのでした。
世界的に評価されその地位を確かなものしたミロですが、富や名声には目も暮れず、なお芸術の道を突き進みます。
後期は黒を多用した色使いになり、今までとはまた一風変わった作品を多く制作しています。
そして、従来の手法や材料の枠を打ち破るために、新たな素材や技法を模索してタペストリーや彫刻、パブリックアートの制作に取り掛かります。
生活用品などもリサイクルして材料として使用するなど、今までの枠組みを取り払った新しい芸術を確立していきます。
また、彼の作ったパブリックアートは、バルセロナいちの繁華街「ランブラス通り」や「バルセロナ空港第二ターミナル」、ミロの名前を冠した「ミロ公園」などに飾られ、人々を楽しませてくれます。
バルセロナの街に行って実物を見てみたくなりました👀
ミロの故郷・バルセロナの街。
記事を読んで気になった方はぜひBunkamura美術館へ✨
次回の記事(後編)では、ハチ子が実際に行ってミロを見てきた感想をレポートします!
次回のShibuya Reportもお楽しみに!
場所:東京都渋谷区道玄坂2-24-1(JR線「渋谷駅」ハチ公口より徒歩7分)
HP:https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/22_miro/
TEL:03-3477-9111
|