東京都江東区
2022年1月30日、新木場スタジオコーストが閉館し、20年の歴史に幕を閉じました。
ライブハウスとしては1/26,27のDIR EN GREYの公演が、クラブとしては1/28~30のageHaのイベントが最後となりました。
高校時代バンドの追っかけをしていた私にとっては想い出がいっぱい詰まったライブハウス。閉館は本当に悲しいです。
初めてスタジオコーストに行ったのは高2の初夏でした。当時追いかけていたバンドがライブハウスツアーをやった時の会場の一つです。
初めて行った時は、追っかけ仲間から「新木場は本当に何もないよ」って聞いていましたが、新木場駅を降りた瞬間、「うわ!まじで何もないじゃん!」と叫んでしまうくらい何もなくて驚きました。コースト以外本当に何もないですからね。
新木場駅から5分ほど歩いて橋を渡って会場に着くと、緑の文字で日付や出演者、開演時間を書いたパネルが正面にあって、あれを見ると「ああ、コーストに来たなあ」って感じがしますよね。みんな写真を撮ってSNSにアップしていたのが懐かしい。緑のアルファベットのパーツは先月クロージングオークションに出されていました。記念に欲しかったかも。
コーストは内装が特に好きで、木製の手すりやミラーボールと、むき出しの赤いスピーカーや梁の金属との対比が、レトロなんだかモダンなんだかわからなくて素敵でした。
どこのライブハウスもステージの目の前は激戦区で立っていられないほど激しく人がうねっていますが、新木場スタジオコーストは横に広くなっていてどこからでも見やすく、好きなところからゆったり見られるので大好きでした。ステージの向かって左側が推しの立ち位置なのですが、左の角の方であえてゆったり見て、「慣れてますよ感」を出したりして、今思うと勘違いオタクですね(笑)。
バラードやクラブっぽい曲の時は、天井のミラーボールがキラキラと回って、それがまた幻想的で綺麗でした。ミラーボールを見ると、ああ、コーストに来たなあって感じましたね。
ドリンクはカウンターで交換するのですが、他のライブハウスはドリンクカウンターが4列くらいしかないところ、コーストはフロアをカウンターがぐるっと一周していてかなり規模が大きいので、終演後でも待たずにドリンクがもらえて助かりました。
ミラーボールも、大きなバーカウンターも、クラブ営業をやっていたコーストならではでした。
渋谷O-EASTやZeppTokyo(こちらも今年1月1日に閉館)などもたくさん行きましたが、新木場スタジオコーストは外観、内装、見やすさなどを含めて一番好きなライブハウスでした。
ある日コーストでライブを見終わった後、仲良しの追っかけ仲間とラーメンを食べようという話になって、新木場駅すぐ近くのラーメン屋に入りました。
当時田舎に住んでいた貧乏高校生の私は、東京駅から夜行バスで帰る予定でした。東京駅までは京葉線に乗らないといけなかったので、間に合う電車を調べて、仲間と一緒にラーメンを食べてからホームに向かいました。
そこで事件勃発。京葉線が遅延していたのです。次に来る電車に乗っても絶対夜行バスの乗車時間には間に合わない・・・。しかも次の日は学校。
一か八か、京葉線に乗って東京駅に向かいます。なんにもない新木場駅で夜を明かすよりは東京駅の方がマシ。それに、京葉線ホームから八重洲口、現役高校生の本気ダッシュなら間に合うだろ!!!
でも、最果ての地にある京葉線ホームから八重洲口は信じられないくらい遠かった・・・
案の定夜行バスを乗り逃した私は、泣きながらバス会社の人に詰め寄ります。「明日学校なんですううう(泣)帰れないと困るんですうう」
すると、途中で乗客を乗せる駅があるから、今から急いでその駅に向かえば間に合うよ、とバス会社の方が教えてくれました。
そこからまた猛ダッシュ!次を逃したら本当に後がない私、今まで出したことのないスピードで京浜東北線のホームに向かいました。
そこからはあまり記憶がないのですが、大号泣しながら無事に途中駅につき、乗る予定だった夜行バスに合流することができました。
今思い出すと面白いですが、当時は死ぬほど焦った新木場スタジオコーストの思い出。
この出来事から学んだ教訓は、「時間がない時にラーメンを食べてはいけない。」
新木場スタジオコーストとの思い出を長々と語ってしまいました。
見やすくて、おしゃれで、ミラーボールがキラキラしていて、本当に大好きだったライブハウス。
最後のDIR EN GREYのライブ、行きたかったなあ〜
Zepp Tokyoも無くなってしまいましたし、思い出のライブハウスがどんどん無くなっていく・・・
新しいZeppは歌舞伎町にできるなんて噂もありますが、果たしてどうなるんでしょう。楽しみですね。
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