7月半ば、あるツイートが話題になりました。
「マンゴーが1万個ほど余ってしまっています」「廃棄はもったいなすぎるので、赤字覚悟で販売します」
こういった文章にマンゴーの写真を添付したツイートでお客さんを集めましたが、実はコンサルが絡んだマーケティングだったという噂が・・・。
発端となったツイートはすでに消されてしまい、アカウントも凍結してしまいました。
一体何が起きたのか?詳しく調べてみました。
調べてみたところ、オカユーさんのこちらのツイートに詳細がまとめられていました。
例の宮古島マンゴーめっちゃバズる。
— オカユー (@okayu_ponta) July 16, 2022
→LINEへ誘導
→サイトにて刈取る方式
→マンゴーがフリー画像でバレ炎上
次々とボロが出る。
赤字処分どころか送料込1個4000円のボッタクリ価格で販売。
RTで情報商材界隈で有名な人が関わっていると判明。天才マーケティング所か、捕まってないだけの詐欺だぜ。 pic.twitter.com/YADKdhrHMQ
まずは時系列をまとめてみましょう。
①「宮古島のマンゴー農家」と名乗る人物が、「マンゴーが1万個ほど余ってしまっています」「廃棄はもったいなすぎるので、赤字覚悟で販売します」などとツイート。
マンゴー農家を引き継いだもののお客様情報は引き継いでもらえず、ゼロからのスタートになってしまったとのこと。
おいしそうなマンゴーの写真も添付しています。
②「マー坊@スイーツ男爵」さんがツイートを引用する形で注意喚起。
「基準に満たない低品質、もしくは傷モノだと思う」とのこと。
問い合わせても農園の詳細については答えてくれなかったそうです。
「現物の写真も見せてくれない」というのは、発端となったツイートに添付されている写真はフリー素材で、現物の写真ではなかったということのようです。
こちらの動画には、「島の駅みやこ」でマンゴーを販売している様子が写っています。(11分ごろ〜)
動画内では、箱入りの贈答用マンゴーが5000円前後、パック入りのマンゴーが1500円程度で売られているのがわかりますね。
今回の騒動では1個4000円という価格で販売されていたので、贈答用レベルの高ランクマンゴーが販売されているということになりますが・・・。
実物を見せてくれないことには確認のしようがないですね。
③3つ目の画像で、「マーケティングとしては天才!」というツイートが紹介されています。
そして、「流石迫さん。」との一文も。
この「迫さん」という人物は、Brainという会社の社長を務める迫佑樹さんという人物。
Twitterで14万人のフォロワーを抱えており、界隈では有名な人物のようです。
作りすぎちゃったから宮古島のマンゴー激安であげるよって言われたなう。
— 迫 佑樹@Brain社長 | 年11億の流通額、ユーザ数17万人突破のプラットフォーム運営 (@yuki_99_s) July 14, 2022
相場の半額以下。やばい。 pic.twitter.com/puY08rnGst
そもそもマンゴー農家のツイートをRTしてバズらせたのは、この迫さんという人物でした。
そうなるとなんだか話が変わってきますよね。
「困っている農家を助けたい」という気持ちでマンゴーを購入した人たちや元ツイートを拡散した人たちから、「SNSを利用したマーケティングなのでは?」と、批判が殺到しました。
4枚目の画像では、「コンサル案件ですよね」と鋭い指摘を受けています。
指摘に対してはこのように反応していました。
顧客に逆ギレ…
— オカユー (@okayu_ponta) July 16, 2022
今まで毎年1万個直販って設定無理ありすぎるですよね😂 pic.twitter.com/VQU7Tw10xe
このマンゴーを購入してしまったという「ぷぎゃぁさん」が、実際に届いたマンゴーの写真を掲載しました。
まだ私も報告できていないので詳細など分かり次第ツイートして、参考になればなぁと思っています。取り急ぎちゃんとした農家さんのマンゴー買ってみようと思います!最期に届いたマンゴーの写真載せておきます。道端で拾ってきたのかな? pic.twitter.com/teauwDfIiN
— ぷぎゃぁ (@pgya10) July 20, 2022
これは・・・先程の動画で見た高ランクのマンゴーとは似ても似つかないレベルですよね。
宮古島マンゴーはかなり基準が厳しく、品質や見た目で等級がはっきり分かれる制度になっています。
おそらくこれはかなり低ランクの部類に分類されるでしょう。
また、宮古島市で生産されたマンゴーは「宮古島産認定マンゴーマーク」が貼られるはずなのですが、それもついていませんね。
もう一度さっきの動画を確認すると、5000円前後の贈答用マンゴーだけでなく、1500円のパック入りマンゴーにもシールが貼られているのがわかります。
つまり、今回「宮古島のマンゴー農家」が販売したマンゴーは、宮古島マンゴーの基準を満たしていないことは明らかで、そもそも宮古島で生産されたものなのかどうかすら怪しいということになります。
「マンゴーが余ってしまった」「困っている」と言っておきながら、実は宮古島産ではない粗悪品を売りつけるマーケティングだった可能性が高いです。
SNSは誰でも手軽に利用できますが、人の善意を踏みにじったり、事実を誤認させるような行為をするのはルール違反ですよね。
非常にタチの悪いマーケティングだと思います。
宮古島市役所に連絡を呼びかけるツイートも。
詐欺マンゴーの名前や実際の写真が出せないのは、沖縄、宮古島マンゴーは等級が厳しくチェックされるからバレるらしい。届いた人は宮古島役所にご連絡を。https://t.co/0sKDkQhb6S pic.twitter.com/chBelst4OR
— ポルンガ (@porunga5555) July 19, 2022
SNS社会の現代、誰でも匿名で情報を発信できるからこそ、誤情報やデマには気を付けなければなりません。
コロナ禍では、ワクチンやコロナに関する情報が錯綜し、デマが拡散されることが多々ありましたね。
過去には、Youtuberのてんちむさんが、豊胸したことを隠してナイトブラで胸が大きくなったように見せかけて、自身がプロデュースするナイトブラを販売していたことが話題になりました。
この件は非常に悪質だったため各方面から非難が相次ぎ、てんちむさんは謝罪するとともに、自身が数億円を負担して返金を行いました。
実は、「ナイトブラで胸が大きくなることはありません」と、多くの医師がかねてから警鐘を鳴らしていたのですが、そうとは知らずに購入してしまった女性がたくさんいました。
今回のマンゴー事件でも、宮古島マンゴーの品質や適正価格を知らず、拡散や購入をしてしまった人がたくさんいました。
意図的に情報を隠したりデマを流しているような人がいる中で、情報をきちんと見極めるのはかなり難しいことですが、SNSの情報をすぐに鵜呑みにしたり拡散したりせず、一度自分できちんと調べることが重要ですね。
人の善意やコンプレックスにつけ込むマーケティングが悪いのはもちろんですが、私たち消費者が正しい知識を付け、自衛することが必要なのかもしれません。
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