こんにちは!Shibuya Reportです✨
先日、渋谷のBunkamuraへ行きミロ展を見に行ってきました!
私自身、学生時代の社会科見学で美術館に行ったことはありましたが、自ら興味を持って展示会を見に行くというのは初めてでした。
ゴッホ、ピカソくらいしか知らないので、当然ミロについては全く知らず・・・。
ミロ展について調べるにあたり、代表作《星座シリーズ》を初めて見た時は「なんかピカソに似ているなあ。」という漠然とした感想でした・・・(調べてみると結構違いますよね💦)
そんな、美術に関してはド素人の私が、ド素人目線でお送りする「ミロ展〜日本を夢見て〜at Bunkamuraザ・ミュージアム」レポート!
前編(予備知識編)でしっかりミロに関して知ってから行ったことで、時代背景や作風の移り変わりをしっかり感じ取れ、100倍楽しめたと思っています!
これから行かれる方は前編で予習を!すでに行かれた方は振り返りをしてみてくださいね✨
前編はこちら!
私はBunkamuraザ・ミュージアムに行くこと自体初めて。渋谷駅からはスマホを頼りに向かいます。
ハチ公前からスクランブル交差点を渡り、渋谷109を左手にして文化村通りを歩いていきます。東急百貨店・本店の入り口の方には行かずに左に曲がります。BVLGARIなどの高級ブランドを通り過ぎ、Bunkamuraザ・ミュージアムに無事到着。
地下に入っていくときのワクワク感がたまりません。
今回はネットで事前予約をしていたので、会場入り口でQRコードをかざして入場します。
チケットの購入とは別に、入場予約が必要なので注意してくださいね!
初めてのBunkamuraザ・ミュージアム。手荷物をロッカーに預け、ドキドキしながら会場内に足を踏み入れます。
入場時、時間限定でポストカードを配っていたのでありがたくいただきました。
可愛い信楽焼のタヌキと、それを見上げる晩年のミロ。
入ってすぐ、ハンディサイズの音声ガイドの貸し出しブースがあります。600円で借りることができ、今回は俳優の杉野遥亮さんがナビゲーターを務めているそうです。イケメンの声で癒されながら見るミロ、良いですね。
私は事前に予習をバッチリして行ったのと、初めてで緊張していたこともありガイドは借りませんでした。
配布されていたパンフレット。表紙には《絵画(カタツムリ、女、花、星)》が。
平日の午後にもかかわらず、会場内はたくさんのお客さんで賑わっています。
美術館って年配の方が多いのかな?なんて思っていたのですが、老若男女、カップルなどさまざまでした。
展示ブースに進み、一番最初に現れるのは《アンリク・クリストフル・リカルの肖像》(1917年)。
日本美術コレクターだった友人の肖像と実物の浮世絵をコラージュしひときわ目を引くこの作品は、まさに今回のテーマである「ミロと日本のつながり」そして「ミロ展〜日本を夢みて」というタイトルを象徴するような作品です。
その近くには、当時ヨーロッパで流通していた「ちりめん絵」も多数展示されており、当時の日本とヨーロッパの交流が垣間見えます。ミロは10代の頃からすでに浮世絵や日本文化に興味を持っていましたから、もしかしたら「ちりめん絵」も見ていたかもしれませんね。
※ちりめん絵・・・浮世絵を棒に巻き、上から押し縮めてちりめんじわをつけたもの。日本で制作されていたが、ほとんどが輸出用に生産されたもの。花と鳥など、ヨーロッパで売れそうな装飾的な図柄が多い。
そして、展示はミロの人生の歩みとともに進んでいきます。画家を志した当初のミロは、療養していた村の美しい風景に感銘を受け、空、建物、浜辺など身近にある風景を描いていました。私は《シウラナ村》(1917年)で描かれている美しい風景に心を奪われました。
歩みを進めると、「素人にはちょっと難しいシリーズ」が次々出てきます。《絵画(パイプを吸う男)》(1925)はどこが顔でどこがパイプか分かったのですが、次々出てくる難解な絵についつい頭を悩ませてしまいました。「これは・・?女性・・・?どこが顔・・・?これが髪・・・?」と終始混乱するド素人です。作品横の解説を読んで、なんとな〜く分かった気がしました。
写真2枚目は《アンリク・クリストフル・リカルの肖像》。
写真3枚目は《ゴシック聖堂でオルガン演奏を聞いている踊り子》、《絵画(カタツムリ、女、花、星)》 。
【注目記事】https://t.co/TxM3kCM82c
— 美術手帖 ウェブ版 (@bijutsutecho_) February 15, 2022
現代スペインの巨匠として知られるジョアン・ミロ。その日本の深いつながりを紐解く展覧会「ミロ展―日本を夢みて」がBunkamura ザ・ミュージアムで開幕しました。本展の見どころをレポートでお届けします。 pic.twitter.com/fYTGToWYry
さらに進んでいくと、かの有名な《ゴシック聖堂でオルガン演奏を聞いている踊り子》(1945年)とご対面。実物を見るまでわからなかったのですが、この絵はサイズがとても大きく迫力があります。どれがオルガンでどれが踊り子かは結局私にはわかりませんでしたが(笑)、そんなことはどうでも良いくらい、なぜか惹きつけられる魅力を持つ不思議な絵です。
そしてその隣には、傑作《絵画(カタツムリ、女、花、星)》 (1934年)が。この展示のためにバルセロナからはるばるやってきました。
これまた難解な絵とともに、流れるような黒い文字で「escargot,femme,fleur,étoile」(カタツムリ、女、花、星)と書かれています。文字すらも絵のように操ってしまうミロ。文字も絵の一つとして使っていたことがうかがい知れました。
この二つの絵はどちらも世界的に知られており、写真や画像で見る機会が多々あると思いますが、筆遣いや表面の微かな凹凸、絵の具の濃淡などは、やはり実物を見てこそですね。あえて美術館で絵を鑑賞する醍醐味をはっきりと感じられた絵でした。
そして展示中盤にはスペイン内戦期の《スペインを救え》(1937)も展示されています。青、黄色、赤といった鮮やかな色使い、そしてフランス語で「AIDEZ ESPAGNE (助けて、スペイン)」と書かれた文字が印象的な一枚です。
また、絵画以外の展示も。タペストリーや陶器、オーナメントなど、立体物も多数制作していたミロ。日本文化に造詣が深い陶芸家アルティガスとともに制作した陶器《花瓶》(1946年)も展示されています。ミロの日本への愛が伝わってくる作品です。
こちらが《花瓶》。ミロの絵と日本風陶器のコラボレーション。
若き日の日本への憧れを象徴する初期作品ほか、約130点の作品や資料を通して、ジュアン・ミロと日本との知られざる関係に迫る『ミロ展―日本を夢みて』。相思相愛で、いまなお深く繋がっているミロと日本との蜜月に迫るかつてない機会です。
— casabrutus (@CasaBRUTUS) February 25, 2022
⇒ https://t.co/f4aFGq7zmu pic.twitter.com/5gGac6712M
展示も終盤に近づいてくると、ミロの念願の初来日や大阪万博に招かれた際の二回目の来日、また友人であった瀧口修造との交流がフィーチャーされています。
多くの日本人コレクターらと交流があったミロですが、特に瀧口との交流は深く、二人が共作した詩、瀧口がミロに宛てた手紙、ミロが瀧口に送った絵画や「ひょうたん」(バルセロナの名産だったそう)など、二人の親密さが大いに伝わる展示が多数飾られていました。
特に面白いと感じたのは、来日中にミロが描いた絵に「ミロ」というカタカナの署名があったこと。まるで絵の一部のように文字を使いこなすミロですが、このカタカナの「ミロ」も、絵の隣の解説を読まなければ見逃してしまうくらい、絵の一部として馴染んでいました。また、来日中に篆刻家から贈られたという「美露」の篆刻印がしっかりと押されていました。この篆刻を受け取ったミロは相当嬉しかったようで、帰国時に大事に持ち帰ったそうです。「美露」って当て字、とてもかっこいいですね✨
展示を見進めると、2度の来日を経たミロがますます日本文化を取り入れていったことがわかります。墨汁を思わせる黒が多用され、黒だけで濃淡を表したり、黒い絵の具が紙の表面を滑り落ちる様子は、まさに日本の「書道」を思わせます。
また、帰国時には「亀の子だわし」を大量に持ち帰ったというミロ。展示作品の中には、たわしを使って色をつけた絵画もあり、ミロの表現の幅に驚かされました。
初期の作品《アンリク・クリストフル・リカルの肖像》(1917年)では、浮世絵を切り貼りして作品の一部にしていたミロですが、時代とともに直接的な表現は消え、ミロ自身が解釈し昇華した「日本」が現れるようになります。
展示の流れに沿って、「日本文化」がミロの中での独自の概念に変わっていく様子を感じることができました。
1時間半ほどかけて全展示をゆっくり見て回ったのですが、体感としてはほんの一瞬。
静かな環境で、時間を忘れて絵画を見る楽しさを知ることができました。
初めての美術館で緊張していた気持ちはすっかり消え、大きな満足感に包まれました。素人の感想になりますが、「よく見るとハケの跡が見えるなあ。」とか、「この絵、こんなにデカかったのか!」とか。実際に見るとまた違った印象を受ける絵もありますし、自分の目で見て初めてわかることがたくさんあるということを思い知りました。
また、今回のテーマである「日本を夢みて」。ミロと日本のつながりが感じられたとともに、世界的な芸術家がこれほどまでに日本の影響を受けていたことは、日本人として喜ばしいことだと感じました。
渋谷・Bunkamuraでのミロ展は4/17まで。あと少しで終わってしまうので、気になる方はお早めに!
そして、渋谷のあとは名古屋、富山(瀧口修造の故郷!)と、しばらく日本を旅します。渋谷は間に合わないという方は、名古屋や富山にぜひ足を運んでみてくださいね✨
そして、ミロ展のあと、Bunkamuraザ・ミュージアムでは「ボテロ展〜ふくよかな魔法〜」が開催予定。あらゆるものが可愛らしく膨らんだ姿が特徴のボテロの絵。4/29から開催予定です。こちらも気になりますね✨
ボテロ展のパンフレットをもらってきました❣️可愛い。
今回のミロ展、オリジナルグッズが販売されています。
マグネットやお菓子、ポストカード、文房具など、ここでしか手に入らないグッズがたくさん!
\グッズのご紹介/
— Bunkamura公式ツイッター (@Bunkamura_info) February 20, 2022
【#ミロ展 ―日本を夢みて】
文房具も充実✏️こちらはマスキングテープ、ボールペン、レターセット。スペイン柄のメモ帳も!久しぶりに大切な方へお手紙を書きたくなりますね。#ミュージアム pic.twitter.com/ebUwyoriJx
私は、展示で一目惚れした絵のレプリカがちょうど売っていたので連れて帰りました。
おうちに飾ってみたところ、ばっちり合う!
こういったグッズを手に入れられるのも、大規模な展覧会の楽しみの一つですね。
自宅のインテリアにぴったりでした✨
そして、今回の協賛企業は「ネスレ」!ネスレといえば・・・「ミロ」!
ということで、入場特典としてミロを配っていました!😂(すでに配布は終了)
グッモー✌️今回はちゃんと“確認“。文化村で「ミロ展」を観賞。素晴らしかった👏!前回行った時は休館日。いつも確認確認確認と連呼する私。まさか“休館“日とは、油断だね。「私だって何回も聞けば覚える」と“休館鳥“🐧にも呆れられた。ははは🤗出口でお土産にミロを頂いた。私の駄洒落も負けたね👏 pic.twitter.com/AKbDVDtlYT
— 井上順 (@JunInoue20) March 6, 2022
ネスレさん、粋ですね😂
こんな面白い仕掛けもあったミロ展でした(笑)
以上、今回はかなり長文になってしまったShibuya Reportでしたが、いかがでしたか?
たまにはこうして現地レポートをしてみるのも良いですね❣️
次回もお楽しみに✨
場所:東京都渋谷区道玄坂2-24-1(JR線「渋谷駅」ハチ公口より徒歩7分)
HP:https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/22_miro/
TEL:03-3477-9111
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